評価額の減らし方

相続財産の不動産については、評価額を減らすことで有効な節税対策をはかることができます。今回は「評価額
の減らし方」について、できるだけわかりやすく説明します。

１．不動産の評価額

　土地や建物は、一定の方法で評価額を定めます。この評価額を減らせば、相続財産を減らすことになり、相続
　税を減らすことになります。

　不動産の評価額は、対象物が同じでも、所有者がだれか、住んでいるのは誰かによって変わってきます。これ
　を利用して、評価額を減らすことができれば、相続税を低く抑えることができます。

　なお、評価額はあくまでも相続税計算のための価格ですから、実際に売る場合などの価格が下がるというわけ
　ではありません。

２．不動産の評価額が減るとき

　（１）自宅として住んでいる場合

　　　　相続財産は、遺族の生活基盤となるものであり、その基盤を失わないよう配慮されています。例えば相
　　　　続財産が自宅だけで、相続税の支払いのために家を売るというようなことがないように評価額が下がる
　　　　のです。

　（２）他人に貸している不動産がある場合

　　　　借地や貸家、アパートなどの不動産を貸していることで、借りている人の権利である借地権や借家権が
　　　　が発生します。この権利により、相続人自身が使用する権利が制限されてしまいますので、その分評価
　　　　が下がるのです。

　（３）大きな土地を分割した場合

　　　　分割すると、それぞれに道路（通路）が必要になるなど、使いにくい部分ができるため、評価が下がる
　　　　のです。お墓の隣、騒音のひどい場所も、使用が敬遠されるので評価減の対象となります。

　ただし、（２）（３）については、それぞれ長所、短所がありますので、事前に十分検討する必要があります。

ざっとこういう感じで基本をおさえてみましょう。

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